Audio / Music スピーカー

JBL 104-BT-Y3 パワードスタジオモニター レビュー!

2020年11月5日

小型・高音質・手頃な価格でおすすめPCスピーカー といえば、真っ先に候補に挙がるのがJBL 104-BT-Y3 です。

この記事では、JBL PROFESSIONAL 104-BT-Y3 のおすすめポイント・音質・操作性・機能面などを実際に聴いてみた感想を元に、同じリファレンスモニタースピーカーのIK Multimediaと比較したいと思います。

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製品紹介PV

リファレンスモニタースピーカーとは?

今回紹介するスピーカーは、「リファレンスモニター」と呼ばれるスピーカーです。

では、「リファレンスモニター」とはどう言う意味なのでしょうか?

リファレンス(reference)とは「参照・参考」という意味です。

音楽を制作する現場において、主に作曲やミキシングを行う際のお手本となるような音源のことを指します。

つまり、「何の脚色もされていないフラット(ニュートラル)でバランスの整った音源」と解釈して下さい。

それをモニターする(Reference Monitor(s) - 録音の状態を監視する・聴く)ことから、一般的に「リファレンス・モニター・スピーカー」と呼ばれます。

これがディスプレイなら、「モニターディスプレイ」と呼ばれ、カラープロファイルがAdobe RGB を99%以上カバーする、色の発色が正確無比、キャリブレーション機能搭載といったプロフェッショナルユースのディスプレイであり、主にカメラマン、クリエイターやデザイナーが使うものと言えば分かりやすいかと思います。

リファレンスモニタースピーカーはどんなところで使われているの?

本格的なスタジオで音楽制作のミキシングやマスタリングまで行う現場から、卓上のPCを使った制作環境まで幅広く採用されており、コンシューマーからプロシューマーまで、幅広い環境で使われています。

リファレンスモニタースピーカーの特徴とは?

近年主流になったPCを使った音楽制作(PCを使うこでヴォーカルの声や沢山ある楽器のひとつひとつの音を個別のチャンネルに割り振れるので有利)の場で使われることから、制作者の意図した「原音に忠実な音の再生」が求められるので、ニアフィールドに最適な「クリアで広い指向性を持ち、正確な音の再生ができる」というのが一番の特徴になります。

その様な特徴から、ホームリスニングでも高音質な音を快適に聴かせてくれます。

音が脚色されていないというのは存外大事な事なんですよ。

スピーカーの種類としては、サイズもドライバユニット構成も様々な種類があります。


JBL PROFESSIONAL 104-BT-Y3 の主な特徴

JBL とJBL Professional シリーズではラインナップが異なり、コンシューマー向けの「JBL」対して、プロシューマー向けの「JBL Professional」という位置づけになります。

JBL PROFESSIONAL 104-BT-Y3 は、「クラスを凌駕する原音再現能力で、作品の品質を引き上げます」というだけあって素晴らしい音を聴かせてくれるとても優秀なスピーカーというのが第一印象です。

コンパクトな筐体と優れた設置性能

このスピーカーは、ACアダプタを用いてコンセントから外部電源を供給するパワード・スタジオ・モニターになります。

エンクロージャーが(W)153×(H)247×(D)125mm とコンパクトなので、モニター横の狭いスペースでも設置可能です。

底面には、振動による音質の劣化を抑えるゴム製のパットが装備されています。

また、全ての機能をマスタースピーカー(左)に集約しているため、エクステンションスピーカー(右)は電源が不要で配線がシンプルに行えます。

同軸構造の2Way システムを採用した広い指向性スピーカーを採用

スピーカーユニットは、低域ドライバの中心に高域ドライバをマウントした、「同軸構造 2Way システム」を採用しています。

このスピーカーの特徴で、「卓上に直接置いた時に精確なモニター性能を発揮できるように、指向角度を120°×120°にまで広げてリスニングポイントを大幅に拡張」しているのも大きなポイントです。

これは、多少正面から外れて音を聴いても音質やバランスを正確にとらえることができるため、本体を傾けたり体を移動させなくても「音場の奥行きや音像の大きさを的確に把握できる」ということです。

この特性は、ニアフィールドで聴くリファレンスモニタースピーカーとして、かなり重要なポイントになります。

ライターから一言

同軸といえば、高級オーディオメーカーである英国KEF社のスピーカーが有名ですよね。

中でもQ150は価格が手頃でありながら高音質な音で人気が高く、LS50や新開発のLS50 Meta はプロの評論家や現場で音楽制作に携わるプロフェッショナルの間でも評価が高くて人気もある、高品質な「リファレンスモニタースピーカー」としてあまりにも有名です。

LS50 Meta は、以前筆者も視聴してみたことがあるのですが、余りにも綺麗な音で響くので、欲しくて仕方がないスピーカーです。

参考までに、紹介しておきますね。



背面バフレフポートで深みのある豊かな低音を実現

エンクロージャーの背面にバスレフポートを設けているのも音質向上に大きく貢献してくれています。

このバスレフポートは、低音域ドライバと厳密に連携して、音量に左右されることなく正確な低音を出力することができるというので凄いですよね。

再生周波数帯域はこんなにコンパクトでありながら60Hzにまで達し、別途サブウーファーを用意することなく量感のある低域を再現するというのが凄いですよね。

クラスDのパワーアンプを搭載し30W の大出力

内蔵パワーアンプはクラスD 30W の高出力で、小型ながら最大音圧レベルが104db というのも驚きです。

(音圧が大きいほど大きな音)

小型のアクティブスピーカーで104db というのは、結構凄いレベルだと思います。

集合住宅で、昼間でもボリュームを上げると、壁を通して近所迷惑になるくらいです。

ココがポイント

目安として、図書館で40db、騒々しい事務所で70db、リベット打ちで110db、ジェット機の音で120db、最大可能限度が130db という目安を考えると、どれほどの音圧レベルなのか理解できると思います。

実際、ボリュームを上げると、こんなにコンパクトなエンクロージャーから出るとは思えない程の音量が出るので、驚くと思います。

ボリュームなどの操作系が、スピーカーのフロントに集約されて使いやすい

パワードモニターのインターフェースは背面に設けられているものが多いのですが、本機の前面に設けられたインプットセレクターでボリューム調整や入力ソースの状態がなどがインジケーターランプなどで一目で確認できるのでユーザビリティに優れ、ストレスのない操作が可能です。

そのボタン類は、

  • 入力選択ボタン(Bluetoothなど)
  • 音量調整つまみ
  • ヘッドホン端子(3.5mm)
  • ステレオミニフォーンの入力端子(AUX IN)

の構成になっています。

各入力を個別に選択できる上に、Bluetoothも含めた全ての入力をONにすることも可能です。

ボリュームは、0から10まで0.5刻みで調整することができ、ボリュームノブを回す手応えも小気味よい感触です。

筆者は無段階調整より、このクリッとした調整ノブの手応えのある方が、音量調整しやすくて良いと思いました。

3.5mm ステレオヘッドホン端子に加え、ステレオミニフォーンの入力端子がある事で、DAPと繋いで再生することも可能です。

これは非常に便利です。

背面に豊富な入力端子を備えBluetooth接続にも対応

背面には、出力レベルの高い業務機用のバランス型標準フォーン入力端子と出力レベルの低い民生機用のRCA入力端子を備えており、接続機器に応じて選択可能です。

さらに、ステレオミニフォーン⇔RCAの接続ケーブルやマスタースピーカーとエクステンションスピーカーをつなぐスピーカーケーブルも付属しており、購入後すぐに使用できます。

めちゃ親切です。

電源スイッチも背面にあり、未使用時の消費電力を抑える、スタンバイモードを備えているため、常時ONで使っても問題ありません。

また型番に”BT” と付くように、Bluetooth でのペアリング再生にも対応しています。

Bluetoothバージョンは5.0 です。

カラーはブラックとホワイトの2バリエーション

本体のカラーは、ブラックとホワイトの2色のカラーがあります。

部屋のインテリアに合わせたコーディネートができるのも嬉しいですね。

それぞれの型番があり、ブラックは104-BT-Y3、ホワイトは104-BTW-Y3 です。

型番の最後にある”Y3” の意味ですが、JBL PROFESSIONALの2年保証+代理店ヒビノの1年保証が付いた正規商品である事を表してます。

肝心のサウンドは?

執筆時点で実売価格が22,327円(Amazonでの価格)とは思えないようなサウンドを聴かせてくれるので驚いたというのが正直な感想です。

視聴してみての感想ですが、

ココがおすすめ

  • 優秀な同軸スピーカーのおかげで、ニアフィールドで聴いたときの定位がしっかりしており、音の立体感・空気感の表現が素晴らしい
  • 低音が強そうという外見の印象とは違い、刺さらずにすっと抜けるような高音が気持ちよく女性ヴォーカルとの相性が良い
  • 逆に低音は高音に比べて少しおとなしい感じがするが、物足りないという感じはなく、豊かに沈み込むような深みのある音を聴かせてくれる
  • 中音域は音像がはっきりしており、ヴォーカルが聴き取りやすく、楽器の音に埋もれることはない
  • 解像度が想像以上に高く、楽曲の各パートでヴォーカルに被るバックコーラスまで明瞭な表現をするサウンドが素晴らしい
  • USB-DACを併用することで、音をグレードアップできる

なかなか良いスピーカーだと思いませんか?


仕様

スピーカーの基本性能が高く、ステレオ標準3Pバランス入力にも対応しているので、DACを繋いでより高音質な音楽を楽しむことも可能です。

周波数レンジ(-10dB) 60Hz~20kHz
指向角度(水平×垂直) 120°×120°
最大音圧レベル(Cウェイト) 104dB SPL
ドライバー構成 LF 4.5インチ(114mm)
HF 0.75インチ(19mm)
クロスオーバー周波数 1,725Hz
パワーアンプ 30W×2、Class D
入力 端子・形式 ステレオ標準フォーン(3P)【バランス】
ステレオRCA【アンバランス】
ステレオ・ミニフォーン【アンバランス】
最大入力レベル ステレオ標準フォーン:+20.3dBu(+4dBu)
ステレオRCA:+6dBV(-10dBV)
ステレオ・ミニフォーン:+6dBV(-10dBV)
スピーカー入出力端子 バネ式
Bluetooth 通信方式 Bluetooth標準規格Ver.5.0
最長通信距離 見通しの良い状態で約30m
対応プロファイル AVRCP、A2DP
対応コーデック AAC、SBC
電源 AC100V、50/60Hz
消費電力(1/8出力、ピンクノイズ) 5W
寸法(W×H×D) 153×247×125mm(除突起部)
質量 2.1kg(マスタースピーカー)
1.8kg(エクステンションスピーカー)
付属品 ステレオミニフォーン⇔RCAケーブル(約1.5m)、
スピーカーケーブル(約2m)、電源コード、和文取扱説明書

※マスタースピーカーのみ

同軸スピーカーと一般的なマルチウェイスピーカーとはどう違うの?メリットデメリットは?

一般的なマルチウェイシステムとの違いは、ロー側とハイ側でドライバーユニットが1つに収まっている同軸に対して、ロー側とハイ側でドライバーユニットがが分離しているかの違いがあります。

このロー側とハイ側(ウーファーとツイーター)でドライバが別れているものは、マルチウェイやセパレート型とも呼ばれ、スピーカーの数だけWay をつけて表現します。

(高音と低音の2つで2Way、中音域のスコーカーも加えれば3Wayです)

例えば人気・実力共に高いDenon SC-A37 を例に挙げると、ウーファーとツイーターの2Way スピーカーになります。

同軸構造の2Way フルレンジシステムは2つのドライバが1つに収まっているので、音を一点放射の「点」で例えるなら、マルチウェイシステムは「面」で表すことができます。

それぞれのスピーカーから発せられる音を「波紋」で例えて考えてみて下さい。

それぞれのスピーカーのロー側とハイ側の周波数帯域の境目が「クロスオーバー周波数」とカタログに表記されているもので、この低音域の波紋と高音域の波紋が重なる部分です。

スピーカー内部には「フィルター」と呼ばれる回路があり、その回路(低音域はローパスフィルター、高音域はハイパスフィルター)のおかげで、スピーカーケーブルの+-だけで、低音域から高音域までの音を再生できるのです。

この高音域と低音域のドライバ(スピーカー)の距離が離れれば離れるほど、理想的な音が再生されて耳に届くまで、ある一定の距離が必要になります。

一般的なマルチウェイシステムのスピーカーから発せられた音は、理想的な音になって耳に届くまで一定の距離を取らないと音にステレオ感が感じられなくなったり、位相ズレを感じたり、定位感が感じられないので、PC のすぐ横に大きなブックシェルフ2Wayスピーカーを設置しても「あれ?」となってしまうのです。

同軸スピーカーのメリットは、

ココがおすすめ

高音域から低音域までドライバが同じ軸線上にあるので、一点を中心として音が放出されることで位相ズレが起きず、空間表現力に優れ、音像の定位感が明瞭。

よく評論家の方が同軸スピーカーを評する時に「点だよ」と言っているのはこれが理由です。

また、ニアフィールドでも正確な音をとらえやすいという利点があります。

ニアフィールドとは、片手を伸ばして届く1m 以内の距離です。

まさに、PCの横に設置できる距離感ですよね。

それに対してデメリットは、

ココがダメ

高域ドライバが低域ドライバにマウントされていることから振動に関して問題があり、ツイターの下限帯域で再生が難しい。

といわれています

さらに詳しく

AVアンプは、ほとんどの機種でスピーカーのクロスオーバー周波数を設定出来ますが、通常は各スピーカーで再生可能な低音域の下限周波数に合わせて設定します。

(大抵は購入時の初期設定のままで良い)

しかし、小型のスピーカーを使って、その周波数帯域が200Hz~20kHzの場合は、高い方の“200 Hz”に設定します。

まとめ

リファレンスモニタースピーカーでありながら、リスニング用途のスピーカーとしても十分な実力を誇り、これが20,000円ちょいの価格で手に入るのは素晴らしいと思います。

機会があれば是非視聴してみて下さい。

筆者が試聴したときは、ゲーミングパソコンのRazer なんとかに直接繋いであり、FPSで遊んだのですが、無駄に迫力満点でしたよ。

また、FOSTEX HP-A4 を繋いで視聴したところ、音に繊細さとダイナミックさが生まれて明らかに音質がグッとグレードアップしたのを感じることができて、より楽しいサウンド体験をすることができました。

普段からPCの残念なスピーカーで聴いていたオーディオ環境を、4万円程でグレードアップすることで、今までの音楽の楽しみ方が豊かになるのなら、投資する価値は高いと思います。

また、リモートワークでZOOMなどを使う人にとっても、人の声がクリアで聴き取りやすいこの104-BT(W)-Y3 は、ベストチョイスだと思います。


次回は「 IK Multimedia iLoud Micro Monitor 」について詳細レビューを行い、JBL 104-BT-Y3 との比較を行いたいと思います。

ではまた。

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