Audio / Music Hi-Res ポータブルアンプ

iFi-audio micro iDSD Diablo 試聴レビュー!

2021年3月6日

USB-DAC内蔵 iFi-audio micro iDSD Diablo 試聴レビュー!

iFi-audio のフラグシップポータブルアンプ「micro iDSD Diablo」を手にする機会がありましたので、聴いてみた感想などをレビューします。

試聴するに当たって、高感度IEM とハイ・インピーダンスの開放型ヘッドホン2機種を用いて試聴しています。

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【新製品!】iFi-audio micro iDSD Diablo
iFi-audio micro iDSD Diablo |USB-DAC内蔵フラグシップポータブルアンプ・MQAフルデコード・フルバランス対応

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iFi-audio micro iDSD Diablo 試聴レビュー!

【新製品!】iFi-audio micro iDSD Diablo

iFi-audio micro iDSD Diablo は、USB-DACを搭載・バッテリー内蔵・MQAフルデコード・フルバランス対応・ハイ・インピーダンス・低能率ヘッドホンをドライブできるポータブル型アンプと、他に類を見ない優れた製品です。

USB-DAC を搭載しているので、Mac/PC、スマートホン、iPhone などと接続が可能です。

主な特徴は以下の通りです。

主な特徴 DSD512/PC

  • DSD512/PCM768/MQAフルデコード対応 
  • デジタル入力:USB 3.0 A(USB 2.0互換)、S / PDIF(3.5mm同軸/光)
  • MQAフルデコードにUSB、S/PDIFの両入力で対応
  • アナログ出力:4.4mmフルバランス出力(ヘッドフォン/ライン固定)、6.3mmシングルエンド・ヘッドフォン出力
  •  2つのバー・ブラウン「トゥルー・ネイティブ」DACチップ
  • 新世代XMOS16コアチップ(iFiオリジナルファームウェアにて動作)
  • iFi専用超低ノイズ・オペアンプOV2028(デジタル部)、OV2067(アナログ部)を採用し、デジタル、アナログ回路ともに高性能化
  • 超低インピーダンスのOS-CONポリマーコンデンサとパナソニックのオーディオグレードECPUフィルムコンデンサを採用
  • iFi独自のフェムト精度を誇るクロック技術「GMT(Global Master Timing)」をアップグレードし、更なる低位相ノイズを実現●※
  • ネガティブ・フィードバック(負帰還)回路で発生するフィードバック誤差歪み、位相シフト、群遅延などを最小化したiFi独自の新技術「OptimaLoop」回路を採用●※
  • シグナルパスを最短にし、部品点数を少なくすることで伝送ロスを最小化した「PureWave」回路を採用
  • バッテリー駆動とすることで電源由来のノイズを排除し、またUSB入力とは別のUSB充電供給ポートを装備。超低ノイズのiPower 5V電源アダプターを同梱●※

(※はmicro iDSD Diabloで新たに採用したもの)

サイズ感はiPhoneとほぼ同じ大きさで、重ね持ちをしても片手に収まるので、良い感じです。

Amazon での販売価格は、115,500円(税込み価格:2021/3/6 記事執筆時)です。

また、「micro iDSD Signature」と比較して付属品がめちゃ充実しているので、「価格差 + α」で許容できるという考え方もできます。

ただ、iPhoneとDiabloを接続するためには、Apple 純正の「カメラアダプター」が別途必要です。

iFi-audio micro iDSD Diablo をイヤホンで聴いてみた!

使用したイヤホンは、筆者の愛器である「SONY IER-Z1R」に「4.4mm バランスケーブル」を接続して試聴しました。

試聴した曲はこれ。

音源は、Amazon Music HD のハイレゾ楽曲です。

iFi-audio micro iDSD Diablo をイヤホンで聴いたサウンドは?

一言で言うと「音源に忠実でありながら、とてもパワフルで、今風のサウンド」といった印象を受けました。

出力設定はEco・Normal・Turbo の3種類です。

「SONY IER-Z1R」でAmazon Music HD を聴いてみて、一番良いサウンドだなと思った出力設定は「Normal」モードです。

サウンド出力設定

  • Turbo − 大電流が必要なヘッドフォン用に駆動レベルを増強します
  • Normal – ほとんどのオーバーイヤー・ヘッドフォンとインイヤーモニターに適合します
  • Eco − 高感度のインイヤーモニターに合わせてパワーを落とします

「Eco」 モードでリスニングすると、何故かちょっと残念なサウンドになりました。

そしてイヤホンでリスニングするには「Turbo」モードは不要ですね。

それくらい、Diablo はパワーが凄いのです。

2つのバー・ブラウン DACチップが搭載されている事から、真空管アンプの様にウォームかつパワフルなサウンドと勝手に想像していたのですが、良い意味で期待を裏切ってくれました。

Diablo のサウンドは、デジタルとアナログの中間よりもちょっとデジタル寄りといった感じでちょい固めなサウンドですが、このサウンドは好き!と言う人は多いと思います。

ロック、ポップス、アニソン、フュージョンと相性がとても良いと感じました。

そして、パワーがある分、音圧は結構あります。

アンプのパワーにサウンドがググッと押されて出てくる感じで、音の立ち上がりが速く、レスポンスもとてもいいです。

4.4 mm フルバランスでリスニングしたのですが、音の粒立ちが細かく、瑞々しさと艶が感じられ、サウンドの細かいニュアンスまで感じられるのは、流石iFi-audio のフラグシップ機です。

音場は広くもなく狭くもないと言った感じがしました。

定位はビシッと決まっており、音像もクッキリしており、ヴォーカルや奏者の立ち位置がしっかり感じられます。

iFi-audio micro iDSD Diablo をヘッドホンで聴いてみた!

SENNHEISER HD 800S

iFi-audio micro iDSD Diablo を開放型ヘッドホン+ 6.35 mm シングルエンド で聴いたサウンドは?

試聴したヘッドホンは、お気に入りの「SENNHEISER HD 800S」で、6.35 mm シングルエンドと 4.4mm ペンタコンバランスケーブル CH 800 Pの2パターンで試聴してみました。

「SENNHEISER HD 800S」はインピーダンスが300Ω と能率が低く、通常、スマホやDAPで使われる様な一般的なポータブルアンプではドライブできません。

ちなみに高音質なヘッドホンの条件は、下記の通りです。

高音質なヘッドホンの条件

インピーダンスが高く(100Ω以上)、能率が低いこと

【理由】低音域再生能力を上げて、再生する音域全体のバランスを向上させるため

と、覚えていてもらって問題ないです。

念のため、密閉型の高能率なヘッドホンの音質が悪いというわけではありません

さて、このiFi-audio micro iDSD Diablo で、 「Sennheiser HD 800S」の様な低能率の開放型ヘッドホン本当にドライブできるのか実は半信半疑でしたが、余裕でドライブできたのには驚きました。

ポータブルアンプでドライブしているとは思えないほど、サウンドに艶とリアルな空気感、それに押し出しの力強さ(パワー)を感じ取れます。

据え置き型バランス出力対応アンプと変わらない程です。

iFi-audio micro iDSD Diablo を開放型ヘッドホン+ 4.4 mm フルバランス で聴いたサウンドは?

一言で言うなら「素晴らしい」。

これしか賛辞の言葉が見つかりません。キラキラしています!

「SENNHEISER HD 800S」でAmazon Music HD を聴いてみて、一番良いサウンドだと思った出力設定は「Turbo」モードです。

音の迫力がこれまで聴いたポータブルアンプの中でも群を抜いています。

iFi-audio は「フルバランス」にこだわるメーカーだけあって、バランス接続でリスニングすると音の粒立ちが良くなって、繊細な音まで聴く事ができ、楽器を演奏するリアルな空気感まで明瞭に感じとれるので好きですね!

まるでご褒美を貰ったみたいです。(謎

iFi-audio micro iDSD Diablo は、イヤホンで聴くよりもヘッドホンで聴く方が、本来の性能を発揮できると思いました。

そのヘッドホンがたとえHD 800 S の様にハイ・インピーダンスで低能率の開放型ヘッドホンであっても余裕でドライブでき、バッテリーも内蔵していることから、わざわざバランス接続に対応した据え置き型ヘッドホンアンプを購入して設置場所に悩まなくて済むというメリットは大きいですね。

家の中でも外でも、手軽に持ち歩けるサイズ感は正義です!

参考】VGP2021 受賞バランス対応ヘッドホンアンプ

iFi-audio micro iDSD Diablo 主な仕様

iFi_Diablo_Image

主な仕様

  • デジタル入力:USB 3.0 A(USB 2.0互換)、S/PDIF(3.5mm 同軸/光)
  • 対応フォーマット:DSD512/256/128/64    PCM(768/705.6/384/352.8/192/176.4/96/88.2/48/44.1kHz)    MQAフルデコード対応
  • アナログ出力:4.4mmバランス・ヘッドフォン出力、6.3mmシングルエンド・ヘッドフォン出力、4.4mmバランス・ライン固定出力
  • 周波数特性:10Hz-80kHz (-3dB)
  • SN比:バランス:-120dB    シングルエンド:-114dB    
  • ダイナミックレンジ:バランス -120dB   シングルエンド:-114dB
  • THD + N:バランス 0.002%   シングルエンド 0.001%   
  • ヘッドフォン最大出力   バランス:>19.2V/611 mW (@ 600 Ohm)   >12.6V/4,980 mW (@ 32 Ohm)
  • シングルエンド:>9.6V/153 mW (@ 600 Ohm)   >8.8V/2,417 mW (@ 32 Ohm)
  • 消費電力:   Turbo 12W   Normal 5W    Eco 2W
  • バッテリー:リチウムポリマー 4800mAh
  • バッテリー充電仕様:充電用ポート USB-C (iFi iPower同梱)    BC V1.2、充電電流1900mAまで対応
  • サイズ:166×72×25mm
  • 重量:330g 
  • 初回限定特典:iPurifier 3 Aタイプ付属
  • 保証期間:12ヶ月

まとめ

iFi-audio micro iDSD Diablo は、懐に余裕のあるサウンドで、どんな音源でもイヤホンでもヘッドホンでも「高次元のサウンドを鳴らしきる」実力を持った素晴らしいポータブルアンプです。

ただ、高感度IEM やイヤホンだけしか持っていない、聴かないという人には、「micro iDSD Signature」の方が価格も安く、音質的にもそこまで変わらない気がするので、そちらをおすすめします。

ヘッドホンしか持っていない、聴かないという人は、屋外でも屋内でも据え置きでもポータブルでもリスニングを楽しめる、micro iDSD Diablo をおすすめします。

「SENNHEISER HD 800S」の様にハイ・インピーダンスで能率の低い開放型ヘッドホンを「バランス接続でドライブ」できる高音質なポータブルアンプを選ぶなら、micro iDSD Diablo 一択です。

今回はここまで。

ではまた。

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